【演目】シネマ歌舞伎「大江戸りびんぐでっど」
【演出】宮藤管九郎
【出演】<半助>市川染五郎
<お葉>中村七之助
<大工の辰>中村勘太郎
<根岸肥前守>坂東彌十郎
<遣手お菊>金村萬次郎
<丁兵衛>片岡市蔵
<佐平次>井之上隆志
<紙屑屋久六>市川猿弥
<和尚/死神>中村獅童
<石坂段右衛門>中村橋之助
<女郎お染>中村扇雀
<女郎喜瀬川>中村福助
<四十郎>坂東三津五郎
<新吉>中村勘三郎 ほか
【会場】MOVIX橋本
【開演】12時10分〜
【料金】1800円
【感想】
今日は先週から公開されているシネマ歌舞伎の新作「大江戸りびんぐでっど」を観に行くことにしました。歌舞伎座よろしく会場には和服姿の女性も目立ちましたが、(年齢に関係なく)和服を美しく着こなしている女性は気品があって魅力的ですな。歌舞伎座が建替えのために閉館してからはすっかり歌舞伎から足が遠のいてしまいましたが、久しぶりに歌舞伎を観たくなってきたので、近々、歌舞伎鑑賞に洒落込むことにしましょう。
さて、(良い意味でもそうでない意味でも)さすがはクドカンの新作で、この作品を「歌舞伎」と言ってしまって良いのか躊躇を覚えますし、はっきりと好みの分かれる作品(笑いの質を含む)ではないかと思います。クドカンの作品はいつもそうですけれど..。因みに、僕は苦手な口です(苦笑)ストーリーは、死人にくさや液を塗るとゾンビ(存鼻)になって生き返り、生きている人間を襲って次々に増殖するという映画「ゾンビ」のパクリで、そのゾンビを使って人材派遣業を営むというワルノリぶりです。これに人情話しが絡むあたりは歌舞伎っぽい展開ですが、これ以上はネタバレするので詳しくは触れません。中村勘三郎さんの機転の効いた間の良い演技が光りますし、坂東三津五郎さんの二枚目半役もなかなか様になっていて笑えます。少し辛口の感想を書こうかと思っていましたが、やっぱり止めておきます。なお、来月からMETライブビューイングも始まりますので、ついでにリンクを貼っておきます。
http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/
http://www.shochiku.co.jp/met/
〜 クラシックへの誘い 〜
METライブビューイングを紹介したついでに、今日はオペラ作品を紹介しましょう。オペラを観たことがないという方はドラマチックで官能的なアリアが多いヴェルディーやプッチーニなどのイタリアオペラから入るのが馴染み易いのではないかと思います。丁度、“You Tube”でプッチーニの歌劇「マノン・レスコー」の映像を見付けたので貼っておきます。METの公演で、プッチーニ節をお楽しみ下さい。オペラは虫食いで聴いてもその魅力は半減してしまいますが、少しでも良いなと思った方は劇場へ足を運んでみて下さい。生舞台の迫力と感動は格別ですぞ。因みに、新国立劇場では公演によって1500円の席も用意されています。
第一幕より「何と美しい美人」
デュ・クリュー(♂)がマノン・レスコー(♀)への想いを情熱的に歌い上げるシーン。若い二人は駆け落ちします。
http://www.youtube.com/watch?v=9cLZBFl8-sg
第二幕より二重唱
デュ・クリューとの貧乏生活に嫌気が差したマノン・レスコーはジェロント大蔵大臣の愛人となり贅沢三昧の生活を送りますが、そんな生活にも嫌気が差してデュ・クリューへの未練に想いを募らせていたところへデュ・クリューが現れ、二人が激しく愛を語り合うシーン。ドミンゴとスコットの熱唱が出色。
http://www.youtube.com/watch?v=TytEDmdPdOw
第三幕より「狂気の私を見てください」
ジェロント大蔵大臣の怒りを買ったマノン・レスコーが姦通罪等で流罪になりますが、デュ・クリューが自分も囚人船に乗せて欲しいと哀願するシーン。ドミンゴの真骨頂。
http://www.youtube.com/watch?v=nn3ViDzVs4s
第四幕より「一人寂しく」
流刑地でマノン・レスコーは自らの死期を悟り、デ・グリューは苛酷な運命を呪うシーン。これだけはMETの映像がなく、コベント・ガーデン劇場のもの(Sopはカナワ)です。これからクライマックスというところで映像が切れています..笑
http://www.youtube.com/watch?v=-S4lPyJDSeA