大藝海〜藝術を編む〜

言葉を編む「大言海」(大槻文彦)、音楽を編む「大音海」(湯浅学)に肖って藝術を編む「大藝海」と名付けました。伝統に根差しながらも時代を「革新」する新しい芸術作品とこれを創作・実演する無名でも若く有能な芸術家をジャンルレスにキャッチアップしていきます。※※拙サイト及びその記事のリンク、転載、引用などは固くお断りします。※※

ベルリンフィル3D“音楽の旅”

【題名】ベルリンフィル3D“音楽の旅”
【日時】2010年11月22日〜24日
【場所】エスプラナード劇場(シンガポール
【出演】ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
    <指揮者>サー・サイモン・ラトル
    <コンサートマスター樫本大進
【曲目】マーラー 交響曲第1番「巨人」ニ長調
    ラフマニノフ 「交響的舞曲」作品45
【会場】ワーナー・マイカル・シネマズユーカリが丘 18:50〜
【料金】3200円
【感想】

ベルリン・フィル 3D 音楽の旅 マーラー:交響曲第1番&ラフマニノフ:交響的舞曲(Blu-ray Disc)

今日は、昨年11月にシンガポールで開催されたラトル@BPOの演奏会の模様を収録したライブ映画を観に行きました。この映画は“ベルリンフィルハーモニー管弦楽団が挑む初の3D撮影”というキャッチコピーにあるとおり、BPOの演奏会の模様を3Dの立体映像で楽しむというのが売りのようです。METライブビューイングのように関係者のインタビューや楽屋裏を紹介するオマケ映像等はなく、演奏会の模様のみをノーカットで上映するというものです(後半に3Dの立体映像を楽しむためのイメージ映像が挿入されていましたが、正直、音楽を阻害するもので煩く感じられました)。率直に言って、METライブビューイングのように見たことがないアングルからオペラを楽しむ新しい興奮や発見のようなものはなく、N響アワー等ですっかりお馴染みのアングルから撮影された映像を3Dで楽しむという程度の趣向しかなく、逆に3Dの映像が目を疲れさせるものなので、(映画館の音響が予想していたほど良くなかったこともありますが)たぶん第2弾があっても観に行かないと思います(苦笑)なお、ラトル@BPOの演奏は秀逸で、コンマス樫本大進さんのソロパートも繊細なカンターヴィレが美しく聴き映えがするものでした。


http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD19538/index.html

ところで、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団の演奏会のライブ中継等を楽しめる「デジタル・コンサートホール」(有料)というストリーミング配信が開始されており、早速、会員登録してみました。パソコンの視聴ですが、(演奏のクォリティーは言うに及ばず)画質及び音質共に優れていて、再生環境によっては自宅に居ながらにしてライブに近い感興を味わえると思います。1年間149ユーロ(現在の換算レートで約16,000円程度)で楽しめますので、演奏会のチケット代金を考えると脅威的なコストパフォーマンスです。こちらはお勧めしておきます。

http://www.digitalconcerthall.com/ja/