大藝海〜藝術を編む〜

言葉を編む「大言海」(大槻文彦)、音楽を編む「大音海」(湯浅学)に肖って藝術を編む「大藝海」と名付けました。伝統に根差しながらも時代を「革新」する新しい芸術作品とこれを創作・実演する無名でも若く有能な芸術家をジャンルレスにキャッチアップしていきます。※※拙サイト及びその記事のリンク、転載、引用などは固くお断りします。※※

光と風をかんじて・・・展(ホキ美術館)

【演題】光と風をかんじて・・・展
【展示】五味文彦「蘭」(2011年)
    五味文彦「パンのある静物」(2002年)
    青木敏郎「白デルフトと染付の焼物の静物」(2012年)
    生島浩「SUN SHOWER」(2002年)
    島村信之「藤寝椅子」(2007年)
    島村信之「日差し」(2009年)
    野田弘志「アナスタシア」(2008年)
    森本草介「光りの方へ」(2004年)
    渡抜亮「照らされた影」(2011年)
    石黒賢一郎「VISTA DE NAJERA」(2005年)
    島村信之「響き」(2010年)
    安彦文平「九九鳴き浜の蘇生」(2012年)
    森本草介「横になるポーズ」(1998年)
    森本草介「川辺の風景」(2003年)
    五味文彦「樹影は蒼く匂う」(2011年)
    藤原秀一「待ちぶせ」(2011年)
    野田弘志「『崇高なるもの』OP.2」(2012年)
    安彦文平「九九鳴き浜の蘇生」(2012年)   ほか多数
【会場】ホキ美術館
【料金】1800円
【感想】
今日は暑からず寒からず丁度良い陽気だったので、千葉県いずみ市(九十九里)にある「海と空しか見えない崖の上の小さなcafe“GAKE”」という喫茶店と千葉県千葉市そ(外房線土気駅)の「ホキ美術館」に行ってきました。

cafe“GAKE”は、その店名のとおり外房黒潮ライン(国道128号線)から少し湾岸線へ入った人里離れた崖の上にある喫茶店で、九十九里の海を一望できる眺望が人気のスポットです。湘南の海と違って九十九里の海は夕日を拝むことはできませんが、朝日の眩い陽光とエメラルドグリーンの海は絶景です。今日は生憎の曇天でしたが、天気が良いと写真には映し切れない空と海の美しさに息を呑みます。神奈川県の絶景スポットである湘南平や横須賀中央公園等とは趣を異にして、本当に都会の喧騒とは隔絶された別天地で、大人の隠れ家というに相応しい風情を湛えています。圧倒されるような広大な海と空に覆われ、遥か上空を勇壮に鳶が旋回し、まるで自然が刻む雄大な時の流れの中を漂っているような気分に浸れます。この店手造りの上品な甘さのスウィーツとお茶を頂きながら、大切な人と海を眺めながら落ち着いて語り合うも良し、また、店の前が芝生の庭になっているのでMyチェアと本、お気に入りの音楽を持参して贅沢な休日を過ごしてみるのはいかが。店内には古本、古道具、美術品、骨董品などのアンティークな品々が所狭しと飾られていて雰囲気があります。これらのアンティークは販売もしているようなので、お気に入りの逸品を大切な人にプレゼントしてみても良いかもしれません。
http://locoplace.jp/t000355821/


左から、崖の上へと続く入口の坂道、一軒屋の喫茶店、店正面からの絶景、ビビリながらシャッターを切った崖の下

左から、地球の丸みを帯びた水平線、喫茶店近くの岩場、浜辺で砂遊びをする子供達(カワユイ)、手前はコマ犬のような形の岩


さて、cafe“GAKE”を後にして、そこから車で40分くらいの距離にある閑静な住宅街の中にある日本初の写実主義絵画専門の美術館である「ホキ美術館」へ行くことにしました。先ず、美術館の建築ですが、「1対1で写実絵画と向き合える場所を作り、公開したい」という思いのもとに「自然の一部となれる場所を選び、自然光を展示空間へと導き入れることで森の中を散策しながら絵画を鑑賞しているような状態」を作ることをコンセプトに建設されたそうです。採光や照明が工夫されていてまるで森の中を散策しているときのような柔らかい光に満たされた空間で絵画を鑑賞することができます。建物の内装は1階と地下1階は白、地下2階は黒で統一され、自然の採光と人工の照明を上手く使い分けながら色々な種類又は意味の「光」を感じさせる工夫が施されています。また、建物の外観や内観は人工物の象徴である直線又は直面を排した緩やかな流線形は風や水の流れを想起させ、まるで光や風に満たされた自然の中の一場面を切り出したように写実絵画が展示されているという趣向です。(内観の写真撮影は禁止されていましたので、実際に足を運んで自分の感性で感じとってみて下さい。)
http://www.hoki-museum.jp/


左から、3枚はホキ美術館の外観、最後は隣接する昭和の森公園

現在、感想を執筆中。他人の感想を読むよりも、画集を捲るよりも、実際に足をお運んで絵を前にして色々と感じ採って下さい。

続く。

※これらは写真ではなく絵画です。
 
【島村信之】


「響き」(2010年)


左から「藤寝椅子」(2007年)、「日差し」(2009年)

【生島浩】


左から「SUN SHOWER」(2002年)、「Card Card」(2005年)

森本草介


「光りの方へ」(2004年)

野田弘志

左から「アナスタシア」(2008年)、「『崇高なるもの』OP.2」(2012年)

五味文彦


「樹影は蒼く匂う」(2011年)


「レモンのある静物」(2009年)

【藤原秀一】


左から「石見海岸」(2011年)、「待ちぶせ」(2011年)

【安彦文平】


「九九鳴き浜の蘇生」(2012年)

石黒賢一郎】


SHAFT TOWER(赤平)」(2010年)

現在、感想を執筆中。他人の感想を読むよりも、画集を捲るよりも、実際に足をお運んで絵を前にして色々と感じ採って下さい。

続く。