大藝海〜藝術を編む〜

言葉を編む「大言海」(大槻文彦)、音楽を編む「大音海」(湯浅学)に肖って藝術を編む「大藝海」と名付けました。伝統に根差しながらも時代を「革新」する新しい芸術作品とこれを創作・実演する無名でも若く有能な芸術家をジャンルレスにキャッチアップしていきます。※※拙サイト及びその記事のリンク、転載、引用などは固くお断りします。※※

25年目の弦楽四重奏(原題:A Late Quartet)

【題名】25年目の弦楽四重奏(原題:A Late Quartet)
【監督】ヤーロン・ジルバーマン
【脚本】ヤーロン・ジルバーマン
【撮影】フレデリック・エルムス
【美術】ジョン・キャサーダ
【衣装】ジョセフ・G・オーリシ
【音楽】アンジェロ・バダラメンティ
【出演】<ロバート・ゲルバート>フィリップ・シーモア・ホフマン
    <ピーター・ミッチェル>クリストファー・ウォーケン
    <ジュリエット・ゲルバート>キャサリン・キーナー
    <ダニエル・ラーナー>マーク・イバニール
【制作】2012年
【感想】ネタバレ注意!
今年の「土用の丑の日」は7月29日でしたが、そもそも「土用」とは暦の立春立夏、立秋、立冬の18日前の期間のことを言い、その期間のうち暦の干支が「丑の日」を「土用の丑の日」と言います(2014年は8月7日が立秋なので、その18日前の期間のうち丑の日は7月29日のみとなります。この期間で2回目の丑の日を二の丑と言いますが、今年は二の丑はありません。)。何故、「土用の丑の日」に鰻を食べるようになったのかと言えば、江戸時代の発明家である平賀源内が鰻屋から商売繁盛の秘訣について相談を受けたところ、当時、「丑の日」には「う」のつくものを食べると夏負けしないという言い伝えがあったことから(万葉集三十六歌仙の1人、大伴家持が夏の鰻に託けて皮肉交じりに毒花を咲かせている和歌(ざれ歌)二首が載っていますが、昔から日本人は夏バテ対策に鰻を食していたようです。)、それに肖って「丑の日には鰻を食べよう」という広告を軒先に貼ったところ商売が大繁盛したことに由来しています。僕の自宅近くには印旛沼(千葉県佐倉市印西市成田市)がありますが、テレビ東京の人気番組「出没アド街ック天国」でも紹介されているとおり印旛沼は鰻の名産地としても知られ、印旛沼周辺には鰻屋の名店が軒を並べています。その印旛沼の湖畔には歌舞伎の演目「東山桜荘子(別名、東山殿花王彩幕又は返咲桜草子)」(通称、佐倉義民伝又は佐倉宗吾)でお馴染みで、数多くの浮世絵が作られ、講談や浪花節にも採り上げられる佐倉惣五郎伝説に登場する木内惣五郎(通称、佐倉宗吾)と甚兵衛(任侠の渡し守)の縁の地である甚兵衛公園日本の名松百選)と麻賀多神社(関東一の大杉とそこから歩いて直ぐのところにある宗吾旧宅、そして近隣にある東勝寺の宗吾霊堂)があります。また、近くには、この一帯を領地としていた佐倉藩居城の佐倉城址日本の名城百選)があります。因みに、歌舞伎役者の(故)中村勘三郎さんと演出家の串田和美さんコクーン歌舞伎で「佐倉義民傳」を公演された際に宗吾旧宅や宗吾霊堂を訪れています。
http://www.kabuki-bito.jp/news/2010/05/_photo_75.html



上段左から、1枚目:佐倉惣五郎伝説に出てくる「甚兵衛渡し」の旧跡。佐倉藩領内の名主であった木内惣五郎が打ち続く凶作と重税に苦しむ農民を救うために1652年に上野寛永寺に参拝していた4代将軍徳川家綱に税の減免を直訴し、その願いは聞き届けられたものの当時は直訴は大罪なので処刑されたという実話。その木内惣五郎の江戸出府にあたり任侠の渡し守であった甚兵衛は禁制を破って船を出し惣五郎を送った後に印旛沼に身を投じたという悲話。昔の日本人は“義に生き”“義に死ぬ”実に潔く誇り高い国民性を持った民族だったんですね。2枚目:「甚兵衛渡し」の旧跡は「甚兵衛の森」とも呼ばれて日本の名松百選に数えられ、見事な枝振りの松の大木が生い茂っています。なお、千葉には、名水百選として弘法大師ゆかりの「熊野の清水」もありますのでお立ち寄りあれ。3枚目〜4枚目:推古天皇が西暦608年に創祀した神社で、境内には推古天皇の時代に植樹された関東一の大杉(樹齢約1400年)があり「清澄山の千年杉」(千葉県鴨川市)よりも樹齢は長いと言われています。但し、正確に言えば、関東では「中川の箒杉」(樹齢約2000年/神奈川県足柄上郡)及び「逆杉」(樹齢約1500年/栃木県那須郡)に次ぐ樹齢ではないかと思われます。いずれにしてもこれだけの大杉は滅多に拝めません。因みに、783年に上述の歌人大伴家持が勅使として麻賀多神社へ参拝し鳥居を寄進したそうですが(それ故なのか鳥居には菊の御紋があしらわれています。)、その際に印旛沼の鰻を食されたかもしれません。関東では鰻を背開きにして一旦蒸してから焼くので淡泊で柔らかいのが特徴なのに対し、関西では鰻を腹開きにして蒸さずに焼くのでパリッと香ばしいのが特徴ですが(一説に関東は武士の国なので縁起を担いで切腹をイメージさせない背開きを好んだとか、また一旦蒸すのは鰻の身を大きく見せて見栄を張りたい江戸っ子気質のためとか)、関東風の鰻は大伴家持はんのお口に召したのでしょうか。
下段左から、1枚目:柳家三亀松さんの都々逸に「鉄の鎖で繋いだ舟も、義理じゃ甚兵衛も鉈で切る」という佐倉義民伝からの一節がありますが、宗吾霊廟(東勝寺)のお土産屋さんでこの名台詞が刻まれた「徳利」(とっくり)を買ってきました。佐倉義民伝は木内惣五郎さんの「徳」と甚兵衛さんの「義理」から生まれた物語なので、「徳」と「(義)理」で「徳利(理)」とは洒落ています。宗吾霊廟(東勝寺)を訪れると、村民の身代りになって一命を賭し税の減免を直訴した木内惣五郎さんはこの地域一帯の方々から子々孫々に亘って愛され大切に祀られていることが伺われます。なお、木内惣五郎さんが江戸出府の際に妻子と袂別のための砌り水杯に用いた井戸が残されていますが、その追慕の情も「徳利」に込められているのかもしれません。2枚目:印旛沼湖畔に建つオランダ風車「リーフデ」(千葉県佐倉市)と風にたなびく田園風景(利根川下流の水郷地帯では秋の洪水を避けるために通常の出荷時期より早い9月に出荷される早場米が主流で、もう稲穂が頭を垂れています)。何故、僕が千葉をこよなく愛するのかと言えば、千葉には大地の豊かな恵みと両手を拡げても納まり切らない地を覆うような広い空があるからです。3枚目:陽光に輝く眩いばかりの印旛沼。4枚目:甚兵衛大橋と双子橋の間を流れる印旛排水路にかかる橋脚がない架け橋。高地の架け橋には橋脚がありませんが、これだけ大きなものは首都圏近傍では珍しいのでパシャリ。どうやって鉄骨を渡したのか不思議です。

▼佐倉義民伝を扱った作品
歌舞伎

文楽

浪花節

ところで、最近、フェイスブックを利用してC.W.ニコルさんと友達になりましたが、彼がフェイスブックを使って面白いメッセ―ジを色々と配信されています。先日は間伐した50年杉(国有林の杉木で、戦後の植林政策で人工的に植えられたものと思われます。)の年輪が徐々に細くなっている原因について、これまで適切な間伐を怠ってきたことにより森が荒れ十分な日光を浴びられずに木の発育が阻害されてきたためだと嘆いておられました。自然に触れて自然を身近に感じながら暮らしていると杉木も人間も同じで、ギスギスとした狭い森(人間社会、都会暮し)の中では真っ直ぐ大きな木(人間性)は育み難いのではないかと実感することが多いです。即ち、人間社会(都会暮し)の中で色々なものを消費し疲弊するばかり(人間が造った人口的な世界は“破壊”と“消費”を基調とするシステム)では小さく歪んだ人間性しか育まれず、自然の中で色々なものを感じ吸収して(神が創った自然の世界は“創造”と“再生”を基調とするシステム)こそ大きな視野で色々なものに真っ直ぐと向き合える人間性が育まれるような気がしてなりません。アスファルトばかりを眺めていても、そこから活き活きと力強く生きるための創造力のようなものはなかなか生まれて来ないような気がします。因みに、ラフマニノフは米国に亡命して何も作曲することができなくなった理由について「もう何年もライ麦のささやきも白樺のざわめきも聞いてない」と語っていますが、ロシアの大自然が彼の創作の源であり生きる原動力であったことが伺われます。なお、C.W.ニコルさんは健康な森を取り戻し守るために「C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、様々な活動を行っています。彼の許可をとって記事を掲載している訳ではありませんが、一般の方の寄付も受け付けられているので心ある方のご協力をお願い致します。また、パソコンやスマホで音楽コンテンツをダウンロードして購入すると音楽制作者が受け取る印税の一部が寄付されるドネーションミュージックという運動があるらしく、坂本美雨さんの「はじまりはじまり」という曲が寄付されていますのでご紹介しておきます。僕はC.W.ニコルさんの考えや生き方に共感を覚えることが多いですが、未来の子供達のために何を残してあげられるのか、未来に責任を持つ大人の1人として考え、実行したいと常々思っています。
http://www.afan.or.jp/



上段左から、1枚目〜3枚目:地球が丸く見える展望台(千葉県銚子市)から夕陽をバックに屏風ヶ浦を一望(風力発電用の風車が林立しています。)、屏風ヶ浦を背にして犬吠埼の灯台、夕陽に頬を赤く染めて愛を語り合うカップル達❤ 地球が丸く見える展望台は銚子の突端にあり三方を海に囲まれ、まるで引っ繰り返したお皿(地球)のてっぺんに立っているかのように360度見渡す限り丸く見える絶景ビューを楽しめます。4枚目:地球が丸く見える展望台に隣接するカフェ「風のアトリエ」。ガラス張りの店内で屏風ヶ浦方面の絶景(夜景もムード満点)を楽しみながらお食事を楽しめます。地球が丸く見える展望台で愛を語り合った後にお洒落な雰囲気の店内で食事と洒落込めば舌もハートもトロけてしまうこと請け合いです。デートに最適❤
下段左から、1枚目〜4枚目:さくらの山公園(千葉県成田市)から撮影した成田国際空港に着陸するタイ国際航空のジャンボ旅客機の機影。さくらの山公園は成田国際空港のA滑走路(北側の着陸進入路)の手前にあるため、頭上スレスレを航空機が飛来していきます。何機見ても無料なので、懐の寂しいお父さんは家族を連れて海外旅行気分(だけ)を満喫されてみるのも良いかもしれません。直ぐ近くに酒々井プレミアムアウトレットがあるので、お父さんの威厳を示す意味でも僅かばかりの小金を散財してみるのも一興です。

閑話休題印旛沼の周辺を散策した後、少し足を伸ばして成田国際空港と地球が丸く見える展望台に立ち寄ることにしました。この夏、旅行の予定もなく慎ましやかに過ごしたいと考えている懐だけは涼しいお父さん達も、空港に行ってジェットエンジンの音を聞いているだけで旅行気分に浸れます。空港(又はその近隣)で飛行機を観るも良し、ターミナルビルでショッピングや食事に興じるも良し、旅行客から旅行気分を少しだけお裾分けして貰って懐に優しい楽しい休日を満喫するのも悪くありません。この夏、成田国際空港では和楽器や洋楽器の演奏など色々なイベントも行われていますので、それに併せて空港に遊びに行ってみるのも良いかもしれません。因みに、世界の空港の利用者数ランキング(2012年)によれば、羽田空港東京国際空港)の利用者数は世界4位で、成田国際空港の利用者数と合算すると約1億人/年となり世界1位の利用者数になります。この狭い国土を逆手にとって羽田空港東京国際空港)と成田国際空港との間をリニア新線で結んで国際ハブ空港にするという「羽田・成田リニア新線構想」がありますが、(これによる内需浮揚や経済効果を期待する以前の問題として)国家財政が逼迫するなか現実的なプランにはなり難いのかもしれません。なお、世界最高の空港ランキング「世界空港賞2013」には成田国際空港をはじめとして日本の空港が軒並みランクインしていますので、日本の空港は世界の中でも最も利用し易い快適な空港と言えます。


上段左から、1枚目〜3枚目:成田国際空港第2ターミナル4階にあるお土産屋さん「横山」「井和井」「おみやげ京成」「ちばぼうきょう」。流石は日本の玄関口たる成田国際空港のお土産屋さんでして、如何にも外国人が喜びそうな“the 日本情緒”が漂うお土産(雑貨等)が所狭しと並んでいるので目を飽きさせません。日本人の僕が見ても思わずほくそ笑んでしまうような心憎いアイディア商品も多く、寧ろ、日本人が忘れかけていた“Nippon”なるものを想い起こさせられるような発見と驚きに満ちています。夏休みに旅行の予定がない人も成田国際空港でショッピングがてら“Nippon”を感じてみるのも面白いかもしれません。因みに、本日、僕は南部風鈴(南部鉄器を使った風鈴を南部風鈴、ガラスを使った風鈴を江戸風鈴と言いますが、平成の御代になって一般家庭にエアコンが普及し風を音で感じて涼む風流心は廃れてしまいました。線香の香りも然りですが、平成の御代になって失われた音や香りは実に多いような気がします。)、玉簪(花挿し(かざし)が転じて簪(かんざし)になったそうですが、玉簪とは耳かきの付いた櫛に珊瑚や翡翠の玉を差した髪飾りのことです。女性の社会進出と共に髪を結う習慣は廃れて簪を挿している人もいませんが、西洋的な染色やパーマだけでなく日本的な髪飾りが見直されても良いような気がしています。)、甲冑タペストリーを購入しました。4枚目:リサイクルショップで見付けてきた盆栽台(丸窓の障子が開閉するので、朝昼夕で盆栽の色々な景色を楽しめます)に成田国際空港で買ってきた玉簪と甲冑をあしらってみました。玉簪の情緒と甲冑の風格のコントラストが盆栽台に表情を生んでいます。現在は松(稚木)の盆栽を飾っていますが、秋には紅葉の盆栽、冬にはクリスマスツリーと角松、春には梅の盆栽と季節感を小粋に演出できたらと思っています。5枚目:小鼓打ちの名手と評され、歌舞伎(かぶき踊り)を創始した出雲の阿国が小鼓を打つ絵柄のタペストリー(成田国際空港で購入)。
下段左から、1枚目〜4枚目:航空科学博物館の展望室から撮影した成田国際空港A滑走路(南側の離陸滑走路)を離陸するユナイテッド航空のジャンボ機の機影。窓から乗客の顔が見えそうな近接感です。手前にヤマト運輸のカーゴ便が写り込んでいるのが実にお洒落♪ 羽田空港東京国際空港)は埋め立て地なので、このような撮影スポットがありません。

さて、ブログの枕が長くなりましたが、そろそろ本題を書きたいと思います。かなり昔に公開された映画になりますが、いよいよ某BS放送で採り上げられたので、その感想を簡単に残しておきたいと思います。


続く、執筆中。


◆おまけ
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第1番全曲から第2番第2楽章まで。ピアノ協奏曲第1番第2楽章はその風情とよいその色彩とよい実に美しい曲想で、ロシアの美しい大自然の景観を音楽で描写しているかのような恍惚感があります。瞑目して聴いているとラフマニノフの心象風景に浮ぶロシアの大自然が目の前に広がって、頬を伝う風の匂いまでも感じられそうなピアニスティックで素敵な曲ですね♪

おまけのおまけ。最近、中国古琴から紡ぎ出される響きの宇宙に嵌っています。中国古琴は実に雄弁で深淵な響きを持った楽器です。映画「レッドクリフ」や映画「HERO」にも中国古琴の演奏シーンが印象的に使われていますので、心を澄ませて響きの宇宙に身を委ねてみては..♪

おまけのおまけのおまけ。遅ればせながら“きゃりーぱみゅぱみゅ”という天才肌のアーティストに注目しています。彼女のミュージックビデオ(例えば、グロかわなタイトルの“きらきらキラー / Kira Kira Killer”)を見ていると、「音楽」(響き、リズム。これまでのポップスのように音楽が言葉に引き摺られるパターンとは正反対で、寧ろ、音楽が言葉から解き放たれて自由に飛翔している印象です。)、「美術」(CGを含む。よくよく見てみると日本の伝統的な文様をモチーフにしていたり、仏教その他の宗教的な世界観(例えば、蓮の花、陰陽道、十字架、アカシックレコード、輪廻転生など)をポップに表現していたりとクラシックとモダンが面白く融合されています。また、一見関係ない事柄の共通項(例えば、リンゴからウィリアム・テルの弓矢とニュートンが発見した万有引力、アダムとイブに禁断の果実を勧めたヘビを関連付けて表現しているところや、人類誕生から発見・発明の歴史を繰り返して文明社会が誕生する過程を禁断の果実を食した人間を飲み込むヘビ(又は古代インドの世界観の中に出てくる虚空中に浮かぶヘビ)と類人猿に扮したお釈迦様の手で踊る人間が未来の筋斗雲であるジェット・エンジンを搭載したスケートボードに飛び乗るという逆接で繋ぎ合わせて表現しているところなど)を見つけ出してイメージを自由に膨らませているところや、恋というポップなテーマでオブラートに包んでいますがその描き出されている世界は深淵なテーマ性を持っており誰かが放った矢に射抜かれてから(弱肉、ハートを射止められる王女マティルデ)生まれ変わって我々に矢を射る(強食、ハートを射止めるウィリアム・テル)までの輪廻転生や自然の摂理自然法則的に言えば半永久的に続く連鎖、音楽的に言えば循環形式)などの一貫したテーマを混沌とした表現の中に破綻なく整然と描き出しているところなどが個人的には興味深いです。)、「振付」(表現しようとしている世界観をシンボリックに体現し又は奇抜にアクセントするパフォーマンスにも惹き込まれます。)、衣装(衣装の細かい飾付けには独創的な感性が散りばめられていて視覚的に飽きさせません。)、「映像作り」(カット割りのテンポなどが小気味良く、その一方で煩くもなく効果的です。)が有機的に絡み合って作り出す独特の世界観は非常に斬新で独創的であり訴求力があるものであって、一見、荒唐無稽に見える表現も強烈なコンセプトと感性によって破綻なく纏められており完成度の高いものと言えます。このように優れたプロダクトを“サブカル”という先入観で一段低く評価する向きもありますが、僕は既成概念に囚われた詰まらない偏見に組みするものではなく“良いものは良い”としてお勧めしたいです。